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王子様の本当の顔

藤井流星

「ん、いったい」

お腹にズンとした痛みを感じる。

そろそろ、あれ来る頃かな…

トイレへ行ってみると案の定そうだった。

「やっぱりか…今日りゅうくんとデートなんだけど大丈夫かな…」

ちょっとの痛みに耐えつつ準備を始める。

「やっぱり痛いな…でも行きたいし、我慢しよ…」

 ピコン

(そろそろ家出て迎え行くな〜)

既読を付けて家の外に出て迎えを待つ。

するとすぐ彼は現れた。

『おはよ、お待たせ』

窓を開けて笑顔でそう言う彼に頷くと助手席に乗った。すると私の大好きなあったかいココアを渡してくれる。

「寒かったやろ?俺も起きんの辛かったわ〜、妹にモーニングコール頼んだんやけどなかなか起きひんって怒られたわ(笑)」

「ありがとう!りゅうくん朝苦手だもんね(笑)妹さんに会ってみたいな〜」

『今日の話したら妹らも会いたい言うてたで、

気合うと思うからまた今度会わせたるわ(笑)』

「ほんと??めっちゃ楽しみ〜」

そんなこんなしてるうちに私たちお気に入りのカフェに到着。

『降りる時後ろ気ぃ付けや』

「はーい」

運転席からサッと降りてさり気なく手を差し出してくれる私の王子様だ。

だがしかし…

あ、やばい。

そう思った矢先、ふらりとしてしまった。

貧血で倒れそうになった。

グッと腕を抱えられ倒れずに済んだ。

『やっぱり今日は家でゆっくりしよーや、いつものでええやろ?俺買ってくるから車ん中で待っとけ。』

微笑んでそう言うと私を助手席に乗せ、ダッシュボードに入っていたカイロを手に握らせると行ってしまった。

きっと彼は私が女の子の日だということに気付いた。

さり気なくしてくれる優しさに今日は泣いてしまいそう。

 

『ほい、これやろ?』

「あったかーい!!!ありがとう♡」

いつも頼むカフェラテをちゃんと覚えていてくれたみたいだ。

あの忘れん坊の彼が覚えていてくれてすっごく嬉しい(笑)

『そういえば、この前見たいって言ってたDVD借りてきてんけど見いひん?』

「見たい!」

『また俺寝てまうかもしれへんけどな(笑)』

「そしたら寝顔撮るからね(笑)」

『それは嫌や、勘弁してや(笑)』

「じゃあ起きててくださーい」

『頑張るわ』

自惚れてるかもしれないけど私のことなら何でも覚えていてくれているみたい(笑)

愛してくれてるなぁって感じて安心する。

彼の家に着き、車から降りようとすると

『ちょっと待ってや』

「ん?どしたの?」

『まあ』

そういうと自分はサッと降りて助手席のドアを開ける。

『手え貸しや』

素直に手を出すとお姫様抱っこされる。

「ねえ!ちょっと!恥ずかしいよ!」

と言ってジタバタすると

『危ないから大人しくしとけ、俺やってお前ぐらい簡単に抱っこ出来るわ』

さっきからかっこよすぎる彼にどうかしてしまいそう。

あ、いいこと思いついた!

そんな彼には…

チュ

『ん、お前何してん?』

「りゅうくんがかっこよすぎるから」

『可愛すぎるからやめてや、抑え切れんくなるやろ。』

「今日はだめでーす(笑)」

『それ知っとったから我慢してたのに我慢でけへんくなるわ」

 「だーめ(笑)」

ガチャ

私をようやくソファーの上に寝かせてくれると

右口角を上げて妖艶な笑みを浮かべるとキスを落として部屋から出ていった。

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彼と一緒にご飯を

中間淳太

今日は早めに仕事が終わったので珍しくご飯を作り終えていた。

そしてソファーの上でごろごろしていた。

ピコン

(今から帰るよ)

仕事終わりの淳太くんからLINEが来る。

既読を付けてスタンプを返す。

「ご飯あっためよっかな〜」

最近食べ過ぎて太ってしまったので今日のメニューは和食だ。

「まずはプレゼントしてもらったエプロンをつけよ〜っと」

思わず笑みがこぼれる。

味噌汁を火にかけて、おかずをあっためて、ご飯をもって、、、

ガチャガチャ

『ただいま〜』

大好きな淳太くんが帰って来た。

火を止めて走ってぎゅっと抱きしめながら言う。

「おかえり!」

すると強く抱きしめ

『ご飯作って待っててくれたの?』

笑顔で聞かれる。

「うん、もうちょっとで出来るから着替えて来て?」

『そしたら一緒に食べよっか。』

リビングまで手を繋いで行く。

 

部屋着に着替えた淳太くんが出て来たタイミングと同時にご飯の支度が終わる。

『いい匂いするね〜』

「うん、淳太くんのために頑張って作ったの」

『美味しそうだね、いただきます。』

「どうぞ〜召し上がれ〜」

不安そうに淳太くんを見つめているとそんな私の気持ちを察したのだろうか微笑む。

『美味しいよ、食べないなら俺が食べちゃうぞ(笑)』

「やだ〜食べるもん(笑)」

こんなふわっとした会話をしながら食卓を囲めることがとっても嬉しい。

ご飯を食べ終え、食器洗いまで終わらせる。

疲れた私はソファーでテレビを見ている淳太くんの膝の上に座り、胸に顔を埋める。

私がして欲しかった頭をポンポンしてくれる。

『いつもありがとう。毎日美味しいご飯食べれるから仕事頑張れるねんで。でも無理すんなよ。』

そんな言葉を聴きながら明日も頑張ろうと思う単純な私。

そして淳太くんに抱きつきながら寝てしまった。

 

無防備すぎるよなぁ』

寝顔は見えないものの、無防備ですやすやと眠る彼女が可愛すぎる。

理性を保つのが正直辛い…

仕事で忙しいのにいつも家事までしてくれる頑張り屋さん。

これ以上無理はさせられへん。

俺も我慢せな(笑)

そんな彼女に小声で言うぐらいはええかな。

いや、起きたら1番に言ったろ。

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頑張る君へ

神山智洋

私はもうすぐ免許が取れる。

でもその為にはテストに受からなければならない。

「やる気出ない〜!」

勉強をしなければならなかったが、全くやる気が湧かず携帯片手にゴロゴロしていた。

ブーン…

あ、智くん帰ってきた!!!

『ただいま〜』

玄関から仕事を終えた彼が帰ってきた。

「おかえり!お疲れさま!」

ソファーに寝転がり、ケータイをいじったまま答える。

 『なんや、休憩中か?勉強してたんか?』

ジャケットを脱ぎ、ネクタイを緩めながる姿に見惚れる。かっこいい。

「やる気出なくてゴロゴロしてたの〜(笑)」

笑いながら私が言うと、彼は真面目な顔して言った。

『今は頑張らなあかん時やろ。ご飯は俺が作るからそれまでちゃんと勉強しとき。ほら。』

そう言って両手を差し出す彼。

しょうがなく携帯を置き、両手を出すと起き上がらせてくれてそのまま抱きしめられる。

「わっ」

『ホンマは運転して欲しくないねん。俺がいつも一緒におってどこでも連れて行きたいんやけどそうも行かれへん。束縛もしたくないから頑張ってや?』

きっと照れて赤くなった顔をしてる智くんをぎゅっと抱きしめ返す。

「うん、分かった。私頑張る」

彼の言葉でやる気になる私は単純だと思う。

いつだって私を応援してくれる大好きな存在だから。

「久しぶりに智くんの唐揚げ食べたい!

そしたら頑張れる!」

『分かった。すぐ作ったる。それまで頑張るんやで。』

そんな言葉を言い残し、キッチンへ向かって行った。

シャツの袖を腕まくりしてエプロンを付けて料理している彼もかっこいい。

ハッピーな気持ちに浸る。

いつまでもこうしてはいられない。

よう頑張ったなぁって褒めて欲しいから頑張ろうっと。(笑)

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彼の背中

濵田崇裕

「ん」

祟裕を後ろからギュッと抱きしめた。
『ん?何したん?』
彼が振り向きながら聞く。
「何でもなーい」
と言いながらも
「なーでーがーたー」
そう呟きながら角度が急な肩に抱きつく。
『やめろや〜』
ってへへって笑いながら言う彼に
「やだー」
って言うと
『やだじゃない』
と返され、目線を合わせながら
『今日飯食べに行こっか?』
と小声で微笑んだ。
私は赤くなった顔を隠すように
「準備してくる!」
と部屋を飛び出した。

 

そんな彼女の後ろ姿を目で追いつつ、
『可愛ええな…』
と呟く。
支度を済ませて家の近くの居酒屋に歩いて行く。
こんな時間が幸せだ。
いつも一緒に呑む仲良いおっちゃん達に
『こんばんは〜』
と微笑むと彼女も俺に続いて笑顔で
「こんばんは」
と微笑む。
おっちゃんは彼女の方を見て
˹ 可愛い子やな〜、彼女か? ˼
と声を掛けてくる。
『そうなんすよ、自慢の彼女ですから。取らないで下さいよ?』
ふわりと笑いながら彼女の肩を自分の胸に引き寄せる。
独占欲とやらだろうか。
俺らしくない嫉妬心が。
顔が火照るのを感じる。
恥ずかしい…
˹ 兄ちゃん照れとるやん(笑)取る訳ないやろ、俺らも嫁さんおるわ。せっかくやから姉ちゃんも一緒に飲まへん?˼
と笑顔で聞かれる。彼女の顔を伺うと、笑顔で頷いた。
いつもの調子でビールを片手におっちゃん達と話してる俺を頷きながら聞いてくれる彼女。
だが、お酒に弱い彼女はいつの間にか寝てしまっていた。気付いた俺は着ていたパーカーを肩に掛け、しばらくおっちゃん達との晩酌を楽しんだ。
˹ほなそろそろ帰ろか〜 、兄ちゃんも姉ちゃんと仲良くするんやで(笑)˼
と言い、俺らの分まで払って帰ってくれた。
『おっちゃん、ゴチになります!』

と言うと
˹おう、気ぃつけて帰りや˼

颯爽と帰っていった。
『そろそろ帰らなあかんよ?』

と言ったものの
「崇くん、おんぶぅ」

と両手を出してくる。
あー、もう可愛い…
そんな彼女に俺は勝てない。
『しゃーないなぁ。』
と背中を向けるとふにゃんと笑って
「あんがと。」
と抱きついてくる。
『ご馳走様でした』

とだけは言い、店を出る。
彼女の体温を感じながら帰路に着く俺。
『幸せだなぁ。』

家の鍵を開けて彼女をベットに寝かせる。

『もう可愛すぎるで。おっちゃん達やったから良かったけど気許しすぎ。』

と言って、おでこにキスを落とす。

彼女には嫉妬してる俺を見せたくないから。

寝てる俺の姫さんにキスを。f:id:RyuShuu:20170215084830j:image